―導入の背景や当時の課題を教えてください。

当市では、災害時において被災者が必要な情報を入手・発信することができる通信環境を確保することが課題となっていました。
過去の大規模災害の経験から、災害時は携帯電話ネットワークが広範囲に被害を受け、携帯電話やスマートフォンが長時間利用できなることは明白です。
そのため、当市は一次避難所に災害時用Wi-Fiや特設公衆電話を整備するなど、対応を進めてまいりました。

この度、より多くの被災者が情報（安否確認など）を取得することが可能となる環境を整備するため、東京都の防災力向上補助事業を活用し、災害時に二次避難所となる市内公共施設にOpenRoaming対応のWi-Fiを導入するに至りました。

―導入を決める際に、何社のサービスを比較検討されましたか？

最終的には貴社含め２社です。

―弊社のWi-Fiを導入した決め手を教えてください。

• 災害時モードへの切替え手段が豊富である等、他社と比較し災害時利用に特化している点
• 24時間365日の死活監視により、故障発生等を速やかに発見する運用が可能である点

―本サービスの実利用者（エンドユーザー）からの反響はありましたか？

一度の利用登録で、対応する国内外のフリーWi-Fiに自動接続できる利便性を評価する声を複数いただきました。

―導入後のサポートやサービスについて、どのように評価されていますか？

各アクセスポイントの継続的な監視により異常を検知した際は速やかに原因を特定し対処していただけるため、常時確実にWi-Fiを使用できる状態を維持することができます。

―本サービスを他の自治体にお勧めするとしたら、どのポイントを特に強調されますか？

• 災害時利用：指定する条件や気象情報と連動して災害時モード「00000JAPAN」に切り替えることができる。
• 安全性：強固なパスワードで暗号化されているかつ、対応するWi-Fiスポットに自動接続されるため、偽装SSIDによる情報の窃取リスクを低減できる。
• 利便性：一度利用登録を完了すると、国内外で対応するWi-Fiスポットに自動接続することができる。
• 保守：各アクセスポイントを24時間365日死活監視することが可能。

―今後のサービス品質向上のため、改善して欲しい点やご要望はありますか？

高齢者は登録作業を難しく感じるようです。
世代問わず誰でも利用できるよう、登録時の案内文を見直していただきたいです。

―長期的な視点で期待する成果やビジョンがあれば教えてください。

利用者数（利用登録者数）の向上を目指し、発災時に少しでも多くの避難者が円滑にWi-Fiを利用できるようWi-Fiの周知に努めたいです。
また、全国的にOpenRoaming対応Wi-Fiスポットが広く普及し利用が定着することで、どこで被災しても確実に安否確認や情報収集できる環境が構築されることを期待します。