「大阪市中央公会堂×
J:COM インタビュー企画」

第1回:JCOM 担当社員インタビュー
「採択までの道のりと、描いた未来」

齋藤 侑樹氏

株式会社ジェイコムウエスト 地域コミュニケーション統括部 部長 齋藤 侑樹

このインタビュー企画は、全6回シリーズでお届けします。
J:COMが公共施設の指定管理者として初めて管理・運営を担う「大阪市中央公会堂」の採択から、施設がどのように変貌・進化してゆくか、その道のりをリアルタイムに追いかけます。
第1回となる今回は、J:COMが指定管理者として採択されるまでの過程や、当初抱いていたビジョンについて、担当社員へのインタビューを通して深掘りしていきます。

初の公共施設指定管理者として、市民に寄り添い、身近な存在を目指す新たな挑戦

― はじめに、齋藤さんの自己紹介をお願いします。

私は、株式会社ジェイコムウエストで地域コミュニケーション統括部の部長を務めています。関西には担当している49の自治体があり、そのエリアにおける予算管理や人材育成のマネジメントが主な役割です。
さらに、大阪市中央公会堂(以下、公会堂)では館長代理を兼任しており、全体の運営構成、対外折衝、プロジェクトの後方支援などにも携わっています。

― J:COMが公会堂の指定管理者として管理・運営業務に参入するきっかけや背景を教えてください。

もともとJ:COMは地域に密着した企業で、自社でメディア番組を制作できる強みを持っておりました。地域に根差した事業をやるということが根底になる中、法人向けブランド「J:COM BUSINESS」が立ち上がり、地域のまちづくりにいかに貢献できるかを全社で挑戦し始めたことでした。
その中で、指定管理者の募集を知り、地域と共創できると確信し、この事業に挑戦することを決めました。

― 大阪市中央公会堂の指定管理者として採択されたときの率直な感想を教えてください。

正直、最初は驚きが大きかったです。採択通知が来た際には、一緒に取り組んできたメンバーと何度も結果を確認し合いました。その後は、嬉しさとともに、国の重要文化財である公会堂をしっかり守り、地域の役に立つ運営ができるのかという責任の重さを強く感じました。喜びと責任。その両方の思いが入り混じっていましたね。

齋藤 侑樹氏
― 採択までに、どのような準備が必要だったのでしょうか。

まず、公会堂の歴史をしっかりと学び、J:COMの強みをどのように活かせるかについて議論しました。具体的には、「メディア」「デジタル化」「地域との連携」という3つの強みを徹底的に分析し、提案書に反映しました。
当初、私たちは文化財に関する知識はほぼゼロの状態でしたが、大学教授や近代建築の有識者の方々からご指導をいただきながら理解を深めていきました。その知見を提案内容にも落とし込み、文化財に対する知識不足を克服したことが、採択ならびに現在の運営につながる重要なプロセスだったと考えています。

― J:COMが採択される決め手となったポイントは、どのような点だったのでしょうか。

主に2点あったと考えています。一つは「メディア」、もう一つは「デジタル化」です。
まず「メディア」については、地域密着型のコミュニティチャンネルを活用し、公会堂のにぎわいやイベントを撮影・発信することで、地域に魅力を届けられる点を評価いただいたと思います。

次に「デジタル化」では、全国規模で培ってきたデジタル技術を活用し、利用者にとって、より使いやすい環境づくりを提案しました。その結果、スタッフの業務効率が進み、余力を利用者満足度向上に充てられというモデルが評価されたと伺っています。

100年の歴史を未来へ受け継ぐ責任とともに、新たな100年に向けた進化を目指して

齋藤 侑樹氏
― 公会堂の指定管理者になった際の「こういう公会堂にしたい」というビジョンがあれば教えてください。

公会堂は近代建築物であり、その保全は最重要です。しかし同時に、市民の皆様が積極的的に利用できる施設にしていきたいと考えています。

さらに、国の重要文化財として100年の歴史を守りつつ、次の100年につなげることも大切です。歴史・文化を守った上で、より使いやすい環境を整え、公会堂をより身近に感じてもらえる存在にしていきたいと考えています。

― 「地域社会や市民への貢献」という観点から、どのような役割を果たすことを目指していますか。

「地域や市民の方々に必要とされる公会堂」を目標に活動しています。たとえば近隣の小学校では、公会堂の外観を描く授業が行われており、その作品を、今年3月に公会堂で展示する予定です。こうした取り組みを通じて、地域の方々とつながりを持ち、交流の場として機能させたいと考えています。

また、市民の生活の一部として公会堂を利用していただけるような環境づくりも意識しています。お子さまの教育的な取り組みなども含め、公会堂が地域の暮らしや学びの場として重要な役割を担えるよう、力を入れていきたいと考えています。

― これまでに市民の方々や関係者からいただいた反応や声があれば教えてください。

「使いやすくなった」「身近に感じるようになった」という声を直接いただく機会が増え、取り組みに対する前向きな声が広がっているのではないかと実感しています。
スタッフがお客さまとのコミュニケーションに注力できる環境が整い、「今までよりも身近に感じられる」という声もいただきました。

また、昼間のみだったガイドツアーに加え、夜のガイドツアーを開始したところ、「昼間とは違う雰囲気が楽しめる」「仕事終わりに参加できてうれしい」との好意的な意見も寄せられており、これまで参加したことがなかったお客さま層にリーチできております。さらに、大集会室では、NHK大阪放送局と共催でNHK交響楽団アンサンブルコンサートを実施しました。その際には、「こんな素晴らしい建物が近くにあるとは知らなかった」「初めて訪れたが、重要文化財の雰囲気とすごくマッチしていた」といった声もいただき、新たな来場者にも公会堂の魅力が広がりつつあると感じました。

― J:COM、NHK大阪放送局共催 ―
「大阪市中央公会堂」でNHK交響楽団メンバーによるアンサンブルコンサートを開催

https://newsreleases.jcom.co.jp/cable/20251002_18165.html

齋藤 侑樹氏 アンサンブルコンサートを行った大集会室
― 今後、大阪市中央公会堂をどのように発展させていきたいと考えていますか。

目標としては、IR(統合型リゾート)の開業予定の2030年に向けて、公会堂を文化・観光・国際交流の発信拠点として、さらに発展させていきたいと考えています。公会堂を起点に、新たなつながりが生まれる場をつくり、多くの方が集まり、交流できる環境を目指して取り組んでいきたいと思います。

― 最後に、このプロジェクトを通じて、記事をご覧いただいている方に伝えたいメッセージがあればお願いします。

このプロジェクトは、会社にとっても大きな挑戦だと感じています。地域とともに歩む取り組みとして、この公会堂を拠点にさらなる社会貢献を目指してまいります。ぜひ公会堂にお越しいただき、J:COMの取り組みや、この場所が生み出す価値を体感していただければ幸いです。